
ホウ酸は天然資源
アメリカやトルコの鉱脈で採掘されている「ホウ酸塩鉱物」を生成して作られる天然物です。鉱脈の他、海や川、岩石、全ての植物などにも含まれています。
ホウ酸は、人に安全、害虫や菌に効果的
ホウ酸は、腎臓を持たない下等動物(シロアリや、木を腐らせる菌)にとっては代謝をを止めて死滅させてしまう恐ろしい物質です。しかし、人間はじめ腎臓を持つほ乳類の場合、過剰に摂取した場合でも自然に浄化排出されます。そのため、塩と同程度の毒性しかありません。「ホウ酸」と聞くと、目薬やゴキブリ団子を思い出す方も多いと思いますが、これも、こうしたホウ酸の特徴を活かした知恵なのです。
ホウ酸は揮発しない鉱物です
一般的に害虫駆除に使われる合成殺虫剤は、揮発して空気中に広がります。そのため、薬剤をお住まいの方が吸ってしまう危険もありますし、時間が経つと効果が薄くなってしまいます。一般的に効果は3年から5年と言われています。しかし、ホウ酸は鉱物ですので、揮発せず、時間の経過で効果が薄くなってしまう事がありません。


明照で使用している「ティンボアPCO」は木材保存処理用に加工されたホウ酸粉末製品です。お湯で溶かして、決められた濃度・方法で木部処理に使用します。世界中で使われており、米国環境保護庁(U.S.EPA)に認可された数少ない製品です。無色透明で無臭。金属を腐食させることもありません。
比較項目 | ティンボアPCO | 一般的な薬剤 |
---|---|---|
有効成分 | ホウ酸の一種。天然に産出される鉱物を精製 | 合成殺虫剤(農薬) |
防蟻性能 | 水に濡れなければ効果はなくならない | 効果は5年以内 |
防腐性能 | 水に濡れなければ効果はなくならない | 効果は5年以内 |
鉄腐食性 | なし | なし |
安全性 | 部屋の空気を汚さない | 胎児毒性との因果関係が報告(米国) 溶剤揮散して部屋の空気を汚す恐れがある シックハウスの優先取組物質のおそれあり |
固着性 | 非固着型 地面や、雨に直接あたる用途には不向き |
木材に固着 水にあたっても流れ出さない |
害虫の耐性 | 代謝に直接作用するため、耐性は持たれない | 耐性を持たれ、だんだん効かなくなる |
対乾材シロアリ | 「乾材シロアリに対する最も効果的な防除策は、(中略)すべての未処理材に ホウ酸水溶液を散布することである。」との記述 |
予防には使用不可(安全面・持続性) 駆除処理には使用される |
米国での扱い | 米国環境保護庁(U.S.EPA)により認可 全構造材に防蟻処理が必要なハワイ州で ほぼ100%シェア |
木部への予防利用は禁止 |
歴史 | 1930年代:オーストラリア 1950年代:ニュージーランド 1980年代:米国 1990年代:ハワイ参入 |
耐性を持たれ。 およそ10年周期で新農薬が開発される |

一階床面積50平方メートル(15坪)の住宅に施工した場合の35年間のトータルコスト比較



